【福島県郡山市】ASDについて…どんな特性?【就労移行支援】【ネオワークス郡山】

皆さんこんにちは。

2月に入りましたね(^^♪

あと2か月で開所となります!みなさんを迎える準備を着々と進めております☆

今回は、ASDについて一緒に学んでいこうと思います。

【ASD(自閉症スペクトラム障害)とは】

対人関係や社会的コミュニケーション障がい、想像の困難や興味の偏りなどを特徴とする障がいのことを言います。

そもそも自閉とは…

言葉のイメージから「自身の内部の閉じこもる」といったイメージを持たれがちですが、「自分の中で自己完結的に行動してしまう」という意味あいがあります。

だからこそ、「自分本位」「自分勝手」「人の気持ちがわからない」「空気が読めない」などと言われてしまうことが多いと思います。

しかし、この特性は必ずしもデメリットばかりではありません。

「周りの空気を読めない」「相手の感情に流されない」ということは「周りの意見や感情、損得に流されず、自分の意見を尊重できる」という長所になります!

【ASDの判断基準】

DSM-5というアメリカ精神医学会が発行している精神疾患の基本的定義によると。診断基準は4つあります。

まず、第1段階の条件として

1.社会的コミュニケーションが苦手

2.対人相互反応が苦手

この2つの条件を満たしていないと、そもそも診断はつきません。

上記の2つを満たしたうえで第2段階の条件を2つ以上満たすと、診断がつくことがあります。

1.同じ行動を何度も繰り返す、強い拘りがある

2.興味関心が非常に限定されている

3.感覚鈍麻または感覚過敏がある。

これらの条件を満たしたうえで、

・幼少期から症状があらわれていること(気づかれるのは成人になってからの可能性あり)

・日常生活に重大な障害がしょうじていること

以上の条件を満たしたうえで、本人・家族からの聞き取りや心理検査の結果を総合的に判断し、診断がつくことになります。

【社会的コミュニケーションの苦手】

コミュニケーションには「言葉」以外にも「表情」「身振り手振り」などさまざまのことを使って行われます。

この言葉以外でのコミュニケーションが理解しにくいことを「社会的コミュニケーションの苦手」と呼び、発達の特性としてよく挙げられる「表情が読めない、出しにくい」が社会的コミュニケーションの苦手さに影響していると考えられます。

空気が読めない、人の気持ちがわからない、という苦手な部分に影響してきます。

【対人相互反応の苦手】

自然と他の人の気持ちになってしまう。という脳の機能=対人相互反応

例えば、泣いてる人がいれば自分自身も悲しい気持ちになったり、映画やドラマで自分が傷ついたわけではないのに、自分も痛みを覚えたりゾクッとしたりすることがありますよね?

対人相互反応が苦手ということは「他人の気持ちを自然に察することが難しい」つまり定型発達の人に比べて、他人の気持ちに鈍感であるということにつながります。

なぜ、このような苦手が発生するのか…

ASDの脳は「シングルフォーカス」「シングルレイヤー」「ハイコントラスト」の特性があるのではないか、と言われています。

シングルフォーカス=意識を向けられる範囲が極端に狭い

車を運転している時を想像してみてください。

一般道を走るときは、周りの景色や歩行者の動き、お店などの広い景色を見るのに対して、高速道路を走るときは、目の前の車や車線といった狭い範囲に集中することが多いと思います。

シングルフォーカスの特性を持っている方は、常に高速道路を走っているような見え方【狭い範囲に集中してしまう】イメージです。

シングルレイヤー=一度にひとつずつのことしか考えられない

例えば、皮肉や嫌味が通じないのはこの特性が影響しているのかもしれません。

皮肉や嫌味は言葉ではいいように伝えながら、表情や裏の意味を込めて、相手に攻撃的な伝え方をすることを指しますが、理解するためには①言葉の意味を理解する②相手の表情を理解する③裏の意味を推察するといった複数のことを瞬時に処理する必要があります。

シングルレイヤー傾向がある方は、①のみを処理し、②③までの処理ができないので、相手の行動のズレから非難されているということを理解しづらくなるということが分かります。

例)仕事が遅い相手に貶す意図で不機嫌そうな表情で「毎日遅くまでよく頑張っているね」という意味に対して、嫌そうな表情=言葉通りの意味ではない、がわからず言葉通りの意味だけを捉えて「褒められている!」と捉えてしまう。

ハイコントラスト=白黒思考・0か100でしか物事を考えられない

仕事が完璧にできていないと、自分はこの仕事ができないと考えたり、挨拶をしたのに返事がないと相手から嫌われていると考えるような捉え方です。

例えば、40キロ制限の道路を多数派の人は道路状況を見ながら。他の車の速度に合わせたり、少し速度をオーバーして走ることもあるかもしれませんが、ハイコントラスト傾向のある方は、40キロ制限と言われたら、40キロ以上は絶対に出してはいけない、と捉えてしまうことが多くあります。

明文化されたルールに厳格なのに対して、暗黙の了解にはルーズになってしまう…という方はこの特性が影響している可能性があると考えられます。

【特性があることで、どんな難しさが生まれるのか】

シングルレイヤーがある方・・・

言葉を聞きながら言葉以外の表現を同時に理解する「社会的コミュニケーション」が苦手となりやすく、コミュニケーションの苦手でもお話しした「相手がつまらなそうにしているのに自分の話をし続けてしまう」「場の空気に合わない発言や行動をしてしまう」といった空気の読めなさにつながっていくと考えられます。

シングルフォーカスがある方・・・

感覚過敏や感覚鈍麻につながり、一つの事・ものへの執着や同じ行動の繰り返しにつながります。他者から見て、同じ行動を繰り返しているように見えても、本人にとっては過敏な感覚により全く違った世界が見えている可能性があるそうです。

シングルフォーカスとハイコントラストが重なると、狭い興味関心につながります。興味があること・ものにしか目や認識が行かず、それが好き・面白いに100意識がいってしまうことで、強い関心や拘りにつながるそうです。

次回のブログでは、このような特性があることで、どんな生きづらさ・働きづらさが出てくるのか考えていきたいと思います(^^♪

 

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