【福島県郡山市】精神障害とは…【就労移行】【ネオワークス郡山】

みなさんこんにちは!

生活支援員 國分です。

今回は、精神障害についてみなさんと学んでいきたいと思います!(^^)!

精神障害の種類と特徴

精神障害とは、何らかの理由で脳の機能障害が起こり、脳内の伝達物質の分泌が狂ってしまったり、バランスを崩したりすることで心身に様々な症状が現れるものです。

2020年においては精神障害をお持ちの方が20歳未満では男性が約38.3万人、女性21.7万人。20歳以上では男性が225.9万人、女性328.6万人ということが厚生労働省の調査で分かっています。

たくさんの方が精神障害に苦しんでいることがわかります。

では主な精神障害の種類についてご紹介させていただきます。

うつ病

日本では、100人に3-7人がうつ病を経験しているという調査結果があります。

うつ病とは聞きなれた言葉ですが、精神障害の1種です。症状は一日中気分が落ち込んでいる、何をしても楽しめない、食欲がない、眠れない、といった状態が長期間続き、物事の見方や考え方が否定的になってしまうことがあります。

また、身体にも強い倦怠感が生じ、行動も大きく制限されてしまうのがうつ病の特徴です。

精神的・身体的ストレスの積み重ねなどがきっかけでうつ病を発症することが多く、治療によって完全に回復することもありますが、治療が長期に及ぶ人もいます。

統合失調症

統合失調症とは、脳内の精神機能のネットワークがうまく働くなくなり、思考や感情、行動を一つにまとめられない(統合できない)症状です。自分の思考や感情をその場に合わせてコントロールしたり、勉強や仕事などのまとまった行動をとったりすることができなくなる精神障害です。

幻聴や幻覚が代表的な症状で、ほかには周囲に無関心になる、感情表現が乏しくなる、などがあげられます。

原因は正確にはわかっていませんが、発症しやすい要因を元から持っている人が強いストレスなどをきっかけに統合失調症につながると考えられています。

日本では100人に1人の確立で発症するといわれています。

双極性障害

双極性障害とは、躁状態とうつ状態という両極端な状態を行き来する精神障害です。(躁状態とは、気分が著しく高揚した状態)躁状態になると周囲から見ても行き過ぎたハイテンションで後先を考えない浪費などの行動に出ます。

一方でうつ状態に入ったり、躁・うつが混在していたりする時期もあります。

躁状態のときは治療を受けないことが多く、見逃したり、診断に年単位の時間がかかったりします。

日本では、100人に1人程度と言われています。

発達障害

発達障害とは、生まれつきの脳の特性によって脳の機能に問題が生じる精神障害です。

いくつかの種類があり、言葉の発達の遅れを特徴とした自閉症、興味や関心の偏り、不器用さを特徴とするアスペルガー症候群、注意散漫でじっとしていられない特徴がある注意欠陥多動性障害(ADHD)、読み・書き・計算が極端に苦手ば学習障害(SLD)などがあります。

生まれつき脳機能の一部に障害があるという点は共通していますが、複数の種類の発達障害を同時に持つ人も珍しいことではなく、個人差が非常に大きいのもまた特徴です。

てんかん

てんかんとは、脳の神経細胞が一時的に過剰な電気活動を起こすことで【てんかん発作】を繰り返す精神障害です。

脳のどの部分がきっかけかによって発作の症状は異なり、例えば突然意識を失って泡を吹いて倒れる、といった重大なものから体は痙攣しているが意識は保たれている状態などさまざまです。発作そのものは数十秒から数分でおさまります。

検査で異常が見つからない原因不明なものと、脳に何らかの障害が起きていたり、外傷や脳梗塞などで脳の一部が傷ついたりすることで起こるものがあります。

日本では100人に0.5人から1人が持っている症状になります。

その他

薬物やアルコールなどによる急性中毒や依存症、高次機能障害、強迫性障害なども精神障害に該当されます。

精神鍾愛のある方への接し方

精神障害は見た目ではわかりにくいことが多いため、周囲も症状をうまく理解することが難しいと言えます。また、精神障害は【こころの病】と呼ばれるため困惑を招き、「腫物に触るような」待遇を受けてしまうこともあります。本人は周囲からどのような目で見られているのか、浮いてはいないか、などを気にしてしまします。

精神障害は、脳の機能という実際には身体の一部の異常です。そのように捉えて偏見を排除し、遠慮しすぎず接することができるといいでしょう。

精神障害者保健福祉手帳について

精神障害によって、長期にわたって日常生活や社会生活が制限される場合、障害者手帳(精神障害者保健福祉手帳)の申請を行うことができます。

厚生労働省によると2017年度の精神障害福祉手帳の所持は約99万人となっております。

精神障害者福祉手帳の級別概要

精神障害福祉手帳は精神障害の症状などに応じて3つの等級に分かれています。等級に受けられる障害年金の額や福祉サービスが異なります。

ちなみに、障害者手帳と同等の基準で精神障害福祉手帳の級も区分されています。

『1級』

精神障害が原因で日常生活で必要な行為が不能ならしめる程度(支援がなければ自分の用がほぼできない)

『2級』

精神障害が原因で日常生活で大きな制限を受けるまたは大きな制限を加えることを必要とする程度(日常生活の用に必ずしも支援が必要ではないが日常生活が困難な程度)

『3級』

精神障害が原因で、日常生活や社会生活に支障をきたすまたは日常生活や社会生活に制限を加えることを必要とする程度

精神障害者福祉手帳の所持者内訳

障害者福祉手帳の所持者数は2級が最も多い状況です。なお精神障害福祉手帳の所持数は年々増加しており、特に2級と3級の所持者が大きく増加しています。

精神障害福祉手帳の年齢別割合は、65歳以上が62%と65歳以上よりも圧倒的に多く、働き盛りの世代に多くみられる障害でもあります。

精神障害者福祉手帳を申請するメリット

精神障害者福祉手帳を申請したのち、医師の診断書などに基づき審査が行われます。等級(1~3級)が決定すれば精神障害者保健福祉手帳が交付されます。手帳所持で得られるメリットは下記になります。

・所得税、住民税、自動車税などの控除

・NHK受信料の減免

・社会福祉資金の貸付

さらに大きなメリットとしては、障害者雇用での就職・転職活動ができるということもあります。

雇用・就労状況

障害者雇用促進法により、民間企業などには一定の割合で障害者を雇用することが義務付けられています。

厚生労働省の統計では、民間企業での障害者雇用の状況は下記のようになっています。(2023年統計)

障害者雇用総数 身体障害者 知的障害者 精神障害者
約64.2万人 約36.1万人 約15.1万人 約13.2万人

2018年4月に障害者雇用促進法が改正され、これまで身体障害者と知的障害者のみが対象であった雇用義務の対象に精神障害者が加わりました。制度設計そのものも短時間勤務での精神障害者雇用を意識した制度設計に変わっています。そのため、精神障害の方は障害者雇用枠を利用して就職活動ができるようになり、より仕事が得られやすくなりました。

就職や仕事探しの実態や方法

【統合失調症】

・寛解(症状が軽減または消失している状態)に至るまでに長期間を必要とし、社会的生活を問題なく営める人は半数程度と言われています。

・就労移行支援事業所を利用した障害者枠での就労、またはハローワーク、就労継続支援事業所などを利用した福祉的就労といった支援が必要

【うつ病】

・完治すれば一般枠での就労が可能

・長期化、重症化している場合は、一定数回復したのち、ハローワークや就労移行支援事業所などを通じ就労

・一定程度の回復ののち、職場に知らせず一般枠での就労も可能

【双極性障害】

・再発率が高く、長期(ほぼ生涯)にわたる治療が必要

・症状が安定し、コントロールできれば職場に病気を知らせず一般枠での就労も可能

・ハローワークや就労移行支援事業所などを利用した就労

【てんかん】

・日中の発作が続くうちは就労がかなり制限される

・発作の程度が少ない、あるいは生活や仕事上でそれほど障害にならなければ、職場に障害を知らせず就職できることもある

・ハローワークや就労移行支援事業所を通じた就労

・高所作業など発作時に危険な職業は不適切

いずれの障害も、通院や服薬といった治療の継続と生活の自己管理が前提になります。

クローズ就労で仕事を探すこと

精神障害など外見では判断できない症状の場合、オープン就労とクローズ就労の2種類で就職をしている方たちがいます。

オープン就労とは、精神障害という症状を企業に伝え、就職活動を行う方法です。

一方、クローズ就労とは就職活動の際に精神障害ということを隠して行うことです。

それぞれにメリットおよびデメリットが存在しているので、精神障害の方は見極めたうえで就職活動を行うことをおすすめします。

ネオワークスでは、本人に寄り添い一緒に考えながら就職ができるように支援いたします。

オープン就労のメリット・デメリット

オープン就労の場合は、書類や面接などで自分の精神障害のことを企業が理解してくれた上で雇用してくれるため、職場からの配慮やサポートが受けられやすく、長く仕事を続けられるメリットになります。

精神障害の場合は、定期的な通院が必要なことはもちろん、体調が急変することもあります。治療状況や症状に合わせて勤務形態や仕事内容を調整してもらえることが多いです。

また、オープン就労の場合は後から詳しくご紹介しますが、就労移行支援事業所などの就職サポートを受けることができるため、より自分に適した職種や勤務形態の仕事への就職につながります。

ただし、障害者雇用枠に精神障害が加わて以降、まだまだ一般の就職に比べると課題も多く、求人数も限られてしまうのが精神障害をオープンにして就活するデメリットと言えるかもしれません。

クローズ就労のメリット・デメリット

クローズ就労は、自分が精神障害であることを隠して就職活動を行うので、障害者雇用枠を使わず一般と就職と同じ求人募集に応募して面接等をうけることになります。

したがって、求人量は豊富で正社員登用や高い年収の仕事を探すことも可能です。

ただし、採用されても職場はあなたの精神障害の有無を知らないため、勤務体系や仕事内容で配慮を受けることはなく、症状が出て体調が悪くなっても、通院が必要な場合でも理解を得られることは難しいかもしれません。

また、「いつか精神障害がばれるかもしれない…」と気にして働いていくことになるため、これもストレスとなり症状悪化につながる可能性もあります。

以上のことから、クローズ就労で就職活動に成功したとしても思うように仕事ができない、または結果が残せないなどの要因で精神障害の症状が再発・悪化してしまい結果的に仕事が続けられなくなってしまう方もいらっしゃいます。

このように精神障害の方は、見た目では症状がわからないことも多いのでクローズ就労も可能ですが、デメリットや課題も多い点に留意し考えていましょう。

大手企業や正社員で働きたいと思って就職しても続かないと意味がありません。精神障害の症状が悪化すればまた働くことが困難になってしまうことも考えられます。

オープン就労もパートや派遣ばかりではなく、正社員として就職することも可能です。まずはどんな仕事に就きたいのか、どのようなことから始めたらいいのか、などを検討し、就労移行支援など障害者雇用のプロに相談することもおすすめです‼

精神障害の方が利用できる就労移行支援など

精神障害を抱えながら就職活動を目指す場合には、福祉系の就労サービスを利用することが可能です。

就職に向けてはいくつかのステップがあります。精神障害の方が利用できる主な就労サービスをご紹介いたします。

福祉的就労

具体的な就職を考える前に、体力の向上や生活リズムの改善を図るための就労サービスになります。

①就労継続支援事業所A型

民間企業と雇用契約を結ぶのと同じように、事業所と労働基準法の下での雇用契約を結びます。必要な支援を受けながら、事業所内の施設で働き、最低賃金が保証されます。

利用を続けるうちに準備が整えば、一般就労に向けた情報提供などの支援も受けることが可能です。

②就労継続支援事業所B型

体力面などで事業所との雇用契約を結ぶことが難しい場合に、自分のペースで軽作業などの仕事ができる事業所です。ただし、最低賃金の保証はなく作業量に応じて工賃という形で報酬が支払われます。

作業量が多く工賃の比較的高い作業所からゆった利した環境の事業所など様々です。

利用を続けていくうちに準備が整えば、こちらの一般就労に向けた情報提供などの支援を受けることが可能です。

一般就労への準備期間

就労移行支援事業所やハローワークを通じて就職に向けて具体的な職業訓練を実施することができます。

①就労移行支援事業所

就労移行支援は、一般就労等への移行に向け、精神障害の症状や個人の適正から目標設定し、仕事の継続に必要なスキルや資格を取得するための訓練や民間企業での職場実習などをすることが可能な事業所です。利用期間は2年と決まっているので、この間に病状のコントロールなどについても学んでいきます。

また就職した後も職場に定着するまで6カ月間は相談などの支援も受けられます。就労移行支援事業所精神障害者福祉手帳の所持がなくても医師の診断書等があれば利用することが可能になります。

②ハローワークを通じた職業訓練

ハローワークを通じた職業訓練には2種類あります。

ひとつは職業能力開発施設で行う職業訓練です。事例として東京障害者職業能力開発校では就職支援から、調理・清掃やモノづくりまで多岐にわたっており関連資格取得を目指しています。(2024年3月現在福島県には開発校はなし)

ただし応募資格として精神障害者福祉手帳が必要となります。

もうひとつは、民間企業あるいは社会福祉法人などの委託先で職業訓練を受けるもの(障害者委託職業訓練)です。製造やパソコンでの事務、介護などの様々なコースがあります。利用期間は原則3カ月です。

eラーニングを設けているところもあり、自宅で訓練を受けることも可能です。利用するには、精神障害福祉手帳または医師の診断書が必要となります。

一般就労への移行期

いきなり企業へ就職するのではなく、どんな仕事かを職場で体験、試すまたは周囲の環境に慣れるため実際に企業で短期間働いてみることが可能です。

①トライアル雇用

民間企業での3カ月の試行雇用になります。企業から給料が支払われ、期間終了後、双方の合意があれば正式な雇用契約を結び、就職することになります。

②ジョブコーチ支援

雇用前の就労移行期間から採用時、その後の一定期間、職場にジョブコーチが派遣され、職場に障害について説明をしたり困ったことや不安なことについてその場で相談を受けてくれたりする制度です。

上記の就労サービスについては自治体の担当窓口やハローワークの専門窓口で相談できます。ほかには障害者職業センター、障害者就業・生活支援センターなど就職に関する相談窓口があります。

ここまで、精神障害の特徴や就労の種類、就職方法などについてご紹介させていただきました。

精神障害に限らず、就職に関して本人は焦りや不安が多くあるかと思います。精神障害の場合、そのような不安やストレスで悪化につながることもあるため、周囲はゆったりした気持ちで見守ることができたらいいですね。

また、個人で就職活動を行うことは思うように進まないことも多いでしょう。精神障害をお持ちの方が利用している就労移行支援事業所を探してご利用することをお勧めいたします!(^^)!

就労移行支援事業所 ネオワークス郡山は

2024年4月1日開所予定です。

一人ひとりに寄り添い、みなさんが目指す就労に向けて支援いたします。

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