皆さんこんにちは☀
生活支援員 國分です☺
6月も中旬になってきました。そして日に日に暑さが増してきましたね…
私は暑いのが大の苦手なのでとっても嫌な季節です😢
さて、ここで6月に開催されるイベントのご紹介を少しさせていただきたいと思います‼
6月21日(金)
〖就労移行インフォメーションミーティング〗が郡山市総合福祉センターで開催されます👏
郡山市・須賀川市の就労移行支援事業所が集まり、合同説明会・相談会を実施いたします🌟
参加無料でどなたでもご自由に出入りができます。就労移行ってなに?各事業所の特徴が知りたい‼などなど、様々な疑問にもお答えいたします☺
ぜひ興味のある方、ご参加いただければと思います🌟
さて今回は大人のアスペルガー症候群について皆さんと学んでいきたいと思います。
日々生活していく中でこのようなお悩みがある方はいらっっしゃいますか?
・仕事でコミュニケーションがうまくいかない
・相手の説明が理解できない
・急な予定変更があるとパニックになってしまう など
そのお悩みは、もしかしたら〖アスペルガー症候群〗に関連しているかもしれません。
アスペルガー症候群は〖コミュニケーションが苦手で、対人関係を築くことが難しい〗〖拘りがあり柔軟に対応することが苦手〗を特徴とした発達障害の1種になります。※以前は言葉や知的の発達に遅れがない場合【アスペルガー症候群】という名称が用いられていました。しかしアメリカ精神医学会発刊の「DSM-5」において自閉的特徴を持つ疾患が統合され、2022年発刊の「DSM-5-TR」では、自閉スペクトラム症という診断名となりました。成人の方の中には、旧診断名【アスペルガー症候群】と診断された方もいらっしゃるため、今回はアスペルガー症候群の名称を使用しています。
今回は、アスペルガー症候群の特徴・仕事への工夫などを考えていきたいと思います。
アスペルガー症候群とは…
アスペルガー症候群とは以前の診断名に使われたもので、現在は【ASD(自閉症スペクトラム症)】と呼ばれています。
主な特徴は
・コミュニケーション及び対人関係における障害
他人との適切なコミュニケーションを取ることが苦手、対人関係を築くことが難しいなど
・反復的な行動、興味・同一性へのこだわり
特定の対象への強い没頭・反復的な行動や同一性へのこだわりがあり、柔軟に対応することが難しいなど
が挙げられます。
ASD(自閉症スペクトラム症)について
アスペルガー症候群という診断名は「広汎性発達障害(PDD)」の中の1つとして位置づけられていましたが、DSM-5に改訂後「アスペルガー症候群」「自閉症」「特定不能の広汎性発達障害」をまとめて【ASD(自閉症スペクトラム症)】と総称されることになりました。それに伴い「レット障害」「小児期崩壊性障害」は除外されています。
その背景は「自閉症」「アスペルガー症候群」「広汎性発達障害」においては共通の特性が見受けられることから集合体(スペクトラム)として考えるようになったことにあります。同じASD(自閉症スペクトラム症)でも、特性の中身はそれぞれ異なります。その人の特性を理解した上で、その人に合わせた治療・支援をしていこうということで【ASD(自閉症スペクトラム症)】に総称されています。
大人になってから初めて診断される〖アスペルガー症候群〗
アスペルガー症候群は知的障害(知的発達症)を伴わない発達障害になります。
子供の頃や学生時代では、生活においての問題や困りごとが目立ちにくいため受診に至らないまま過ごす場合があります。しかし、大人になり仕事を始めると、人との多様な関わり方や臨機応変な対応が求められることが多くなり、その場に合わせたコミュニケーションが難しく、対人関係の困りごとが出やすくなってしまいます。そのような出来事をきっかえに病院で受診される方もいます。
アスペルガー症候群に見受けられる特徴
アスペルガー症候群(ASD/自閉スペクトラム症)の主な特徴は「コミュニケーション及び対人関係における障害」と「反復的な行動、興味・同一性へのこだわり」の2つが挙げられます。では具体的にどのような特徴があるか、アスペルガー症候群(ASD/自閉スペクトラム症)における特徴の一例をご紹介します。
コミュニケーション及び対人関係における障害
・相手の気持ちや意図を想像するのが苦手
・その場の雰囲気に沿った発言や空気を読むことが難しい
・曖昧な説明や指示を理解することが苦手
・非言語コミュニケーション(視線・身振り・表情など)の理解が難しい
・相手の発言をそのまま受け取ってしまう(冗談なのか区別しにくい)
・人の話に共感しにくいことが多い
・他人への興味が薄く、1人で過ごすのが好き など
反復性の行動と興味、同一性へのこだわり
・決められた手順やルールにへのこだわり
・急な変更や予定外があるとパニックになってしまう
・臨機応変な対応が苦手
・特定の対象への強い没頭
・感覚過敏もしくは感覚鈍麻
・同じような動作を繰り返す
・興味のないものは関心が持ちにくい など
アスペルガー症候群の併存性
アスペルガー症候群(ASD/自閉スペクトラム症)以外の症状と併存することがあります。例えばADHD(注意欠如多動症)などが併存する場合があります。また、精神疾患であるうつ病や不安症が併存することもあります。
アスペルガー症候群の二次障害
対人関係における困りごとが続くことにより、外界との接触を怖がるようになり、その影響で不登校や引きこもりなどの二次障害が発症する場合があります。そのため、二次障害を防ぐために現在の困りごとを早期に解決することが大切になります。
アスペルガー症候群の原因
アスペルガー症候群(ASD/自閉スペクトラム症)は、器質的な脳機能障害とされていますが、まだその原因が解明されていません。少なくとも親の育て方や本人の性格が原因ではないことはわかっています。
治療法
そのものを完治する治療法はなく、アスペルガー症候群(ASD/自閉スペクトラム症)の特性によって生じる困りごとを少しでも軽減させるようにします。カウンセリングなどを通じて、自分の特性に対する理解や自分にあった対処法、環境調整などを中心に行うことが多いです。(生活に支障をきたしている場合には、薬物治療が検討されることもあります)
アスペルガー症候群かもと思った時…
アスペルガー症候群(ASD/自閉スペクトラム症)かもと思った時、この先の不安や戸惑いを感じるかもしれません。しかし、アスペルガー症候群(ASD/自閉スペクトラム症)における困りごとは対処法や環境調整によって解決できることもあります。自分の特性を理解すること、それから自分にあう環境を調整することで、より自分らしく生きるための大切な要素となります。
ではどのような点に気を付けて対応していけばいいのか考えていきます。
困りごとは特性と環境の相互作用によって起きる
アスペルガー症候群(ASD/自閉スペクトラム症)における困りごとは、本人の特性と環境の相互作用によって起きています。
本人の特性に合わない環境では、不適応が起こりやすくなり、生きづらさを感じやすくなりますが、一方で本人の特性にあう環境に身を置くと、不適応の部分が小さくなり、生きやすさにもつながっていきます。
例えば、決められた手順のこだわるという特性がある場合、その環境が「柔軟に対応が求められる仕事」の際、急な変更が起きる度、困りごとが起きるかもしれません。一方で「マニュアルがある仕事」であれば、安心して仕事に取組みやすくなる可能性が上がります。つまり、アスペルガー症候群(ASD/自閉スペクトラム症)の特性があるとしても、環境によって困りごとが大きくなってしまう場合もあれば、困りごとが小さくなる場合もあります。
そのため、自分の特性をしっかりと理解すること、そのうえで自分に合う環境とはどういったものなのかを見極めることが、自分らしい人生の第一歩に繋がります。
得意なことに目を向ける
アスペルガー症候群(ASD/自閉スペクトラム症)の特徴で不得意なものに目を向けてしまいがちですが、それは見方を変えると「強み」にもなります。
例えば、「集団に合わせた行動」や「柔軟に対応する 」ことは不得意ですが、そのことを言い換えると〖一人でいること〗や〖決められた手順を守る〗という強みになります。その場合、1人でコツコツと定例業務に取り組むような環境であれば、その人の得意を活かしやすくなります。
障害の有無に関わらず、どんな人にも得意・不得意を持っています。そのため、自分の得意なことに目を向けその得意なことが活かせること、不得意な部分はカバーできる環境を整えていくことで、より自分の特性を活かし、自分らしく働くことに繋がります。
アスペルガー症候群のある方の特徴を活かした仕事事例
*事例1*
〖特性〗
決められた手順で進めることは得意だが、柔軟に対応することが苦手
〖困りごと〗
飲食店のキッチンスタッフとして働いていたとき、店長から「店内の様子を見てホールに入ってほしい」と指示を受けたが、どのタイミングでホールに入ればよいか分からず困ってしまった。結局ホール・キッチンを並行しながら働くことが難しく、短期で離職することになった。
〖働くために〗
自分にあう対処法を見つけるために自己理解や企業実習などを就労移行支援を利用し行う。その結果「指示の仕方による工夫」「手順通りに進められるもの」であれば働きやすくなることがわかった。
〖結果〗
「細かい指示パターンやマニュアルが用意されている」会社を探しながら就職活動を行い、 「マニュアル通りに進める」ことが求められる工場へ就職し長く働き続けることができた。
*事例2*
〖特性〗
人と関わる仕事をしたいと考えているが、相手の気持ちを考えることが難しく悩んでいる状態。
〖困りごと〗
人と仲良くなりたい気持ちはあるが、なぜかコミュニケーションエラー(人を怒らせてしまうなど)が多くどうしたら良いのかわからない状態。
〖働くために〗
場面に応じた対応の仕方やコミュニケーション方法を身につけ実践してきた。
〖結果〗
事前に対処の仕方・事例を知ることでほぼカバーできる雑貨店の販売職に就職。以前よりも会話の流れや話している人の表情から言いたいことを読み取れるようになり、接客にやりがいを感じながら働くことができている。
まとめ
アスペルガー症候群(ASD/自閉スペクトラム症)は「コミュニケーション及び対人関係における障害」と「反復的な行動、興味・同一性へのこだわり」を特徴とした発達障害の1種になります。
アスペルガー症候群(ASD/自閉スペクトラム症)における困りごとは本人の特性と環境の相互作用によって起きています。環境によっては困りごとが大きくなることもあれば、小さくなることもあります。
そのため、自分の特性を理解し自分に合う環境を整えることが、より自分らしい人生になる可能性があります。一人で解決することが難しい場合は支援機関や病院などへ頼ってみましょう。
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